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関口の漏電・放電
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2004.10.05
飼い主としての選択
犬と生活していて躾けも含め飼い主としての選択をしなければいけない場面は多い。特に難しい選択の場合、選択枠が狭ければ狭いほど人間は楽な方向へ考えがちである。しかし、人間より短命な犬達と解っていてもそれを目の当たりにすると飼い主として究極の選択をしなければいけないのだ。今回はそんな話をしたい。

自分の中で解っていることも、現実を目の前にすると逃げたくなるのは普通だと思う。いろんな飼い主さんと会ってきて相談されて解決?してきたこともあるけど、いまだにハッキリさせてあげられないのは『避妊・去勢』である。これこそ犬を飼い始めて最初の大きな選択なはずなんだけど、後になって後悔するパターンが多いのは去勢・避妊をしなかった飼い主さんが圧倒的に多いのだ。獣医師会の発表で、避妊をしない犬の癌の発生率を出してるけど『月齢、年齢』が上がるほど本当に多いのだ。それを知ってて人間は選択を迷うんだから、犬と生活する間ずっと道が逸れてしまっても仕方ないのだ。

今回、例としてお客さんの話をしたいんだけど、話す内容は結構「究極の選択」だから今後の参考になればと思うんだ。

17才のウェスティと生活している飼い主さんに辛い選択をしなきゃいけないことが起こった。17才ってことは俺の御犬様吾郎と同じ年齢で「大変だよね」なんて話をしながら長寿の犬の話で盛り上がっていたくらいの話が出来る御家族で、前の店からの付き合いなんだよね。しかし、悲劇が起こったんだ。それは右前肢に腫瘍が出来てしまって、断肢しなければいけなくなってしまったんだ。普通なら腫瘍を取って転移してないことだけを祈ればいいんだけど、今回は『骨肉腫』っぽくて、骨に付着してるからどうしても「肢を切る」か「切らないか」ってことになるのだ。行き付けの獣医には「年が高齢なんで手術をすることが可哀想だから」と言われたらしいが、飼い主としては納得がいかない。別の獣医に行って話したところ「断肢」の話が出たらしいのだ。この獣医が偉いのは、腫瘍は完全に悪性だから後は他に転移してなければ「断肢をする」し、転移していた場合は「手術をしない」と結論を出したらしいんだ。だけど「やる、やらない」の選択は飼い主がしなきゃいけないんだよね。17才という高齢なのにもかかわらずだ。この子のことは俺も元気な時を知ってるし、飼い主さんの自慢は「病気知らず」だった。それが最後の最後になって俺が知ってる飼い主さんとして辛い選択をしなきゃいけないことが内心悔やまれた。俺に「何ができるの?」なんて質問されたら正直同情しかない。俺がしてきた経験なんて所詮凄く小さくて力のないものだと今回は感じさせられた。

最終的にこの飼い主さんがした選択は、転移してなかったら『断肢』だそうだ。きっと、少しでも長く一緒にいたい気持ちがそうさせたんだろう。俺が出来ることは飼い主さんが究極の選択をしたんであれば応援することと、癌が転移していないことを祈るだけだ。辛い選択をしたのにまた、辛い思いをしてほしくはない。そう思うのだが結果が心配である・・・。

この話を聞いてから俺もそろそろ人ごとではなくなっている。吾郎も今年17才で今年の夏は非常にキツかったからね。もし俺がウェスティの飼い主さんと同じ思いをするならばどうするだろう・・・。もっと残酷な選択をするかもしれないが、それも俺流の選択だし後悔はしたくない。覚悟を決めて俺も気持ちを落ち着けて準備をしなきゃいけない時期に来ている。そして吾郎を心から見送ってやれるように気持ちの整理をして来年は吾郎と『富士山頂』を目指そうと思っている。自分が吾郎と出会わせてくれた感謝の気持ちも含めて自分への挑戦だ。

今日の犬になった気持ち

  「僕が死んでもいつも近くにいていいの?だって家族はパパとママだけだから」

犬はいつもそばにいてくれる。そして形が見えなくたって温もりはいつまでも感じることができる。そういう生き物だからこそ人間は大事にしなきゃいけないのだ。俺が死んだら大変だろうなぁ大勢の犬に襲い掛かられそうだ。

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